近年最も使用されている外壁素材 サイディングとは?
2022年01月19日こんにちは!
奈良県橿原市が拠点の外壁塗装・屋根塗装専門店、㈱飛鳥美建です!
壁のリフォームや住宅の外壁選びを検討する際、必ずといっていいほど「サイディング」という言葉に出会うのではないでしょうか?
近年の住宅の外壁素材といえばサイディングが用いられることが一般的となっており、壁のリフォームでも人気の素材です。
1サイディングとは
サイディングとは、主にセメント質と繊維質を原料とした外壁に使用する素材の一種です。
建物の骨格や壁の広さに合わせて「サイディングボード」と呼ばれる板をカットし、その板を外壁に沿って貼り合わせていきます。
貼り付けたサイディングボードの継ぎ目を、コーキング材(建物の防水性や気密性を維持するために、継ぎ目や隙間に使用する材料)で埋めてつないで、雨漏りや剥がれを防止する加工を行います。
2サイデイングとモルタルの違い
サイディングが普及する前までは、日本の木造住宅の大半の外壁といえば、モルタルが主流でした。
モルタルとは、石灰石や石膏を焼いて粉状にしたセメントと砂と水を混ぜた素材です。
ラス(金属製の網)などの上からモルタルを左官で塗って、その上から塗装して仕上げるのが一般的です。
モルタルはサイディングとは違い、仕上げの種類が豊富で自由にデザインを作ることができます。
それに加えて、継ぎ目がないため美しい仕上りとなります。
しかしモルタル壁は現場で直接、左官職人が手作業で何度も塗る必要があるので施工時間がかかります。
吹付け作業のような現地での細かい作業は熟練の技を必要としますので、材料費・工事費用もかかります。
モルタルは防水機能を持たないため、塗装で防水機能を持たせる必要があり、ひびが入りやすいという欠点もあります。
そして現在主流となっているサイディングですが、中でも最も使用されていることの多い窯業系サイディングは、セメント質のものと繊維質を混ぜ合わせて作られた板です。
最近の住宅で使用されているもののほとんどが、この窯業系サイディングです。
セメント質を混ぜて成型するため地震などの衝撃にも強くなりますし、火にも強い性質を持っています。
サイディング材は、もともと工場で作られた壁材を貼り合わせる工事が主なので、工期も短く、価格を抑えられます。
さらに、窯業系サイディングは豊富なデザインのラインナップが揃っています。
シンプルなものからタイル調・レンガ風・石積み調など様々なものがありますので、家の外観をガラリと変えることも可能であることも、使用されることが多くなっている要因の一つでしょう。
現在多くの住宅に使用されている窯業系サイディングについてのメリットを上述しましたが、サイディングボードには4種類あります。
次の章ではサイディングボードのそれぞれの種類と特徴をお伝えします。
3サイディングの種類と特徴
サイディングには4つの種類があります。
窯業系サイディング、木質系サイディング、樹脂系サイディング、金属系サイディングの4つです。
①窯業系サイディング
サイディングの主流となっている素材で日本の住宅の外壁材の約80%を占めていると言われております。
主な材料はセメント質と繊維質で、残りは増量材で構成されています。
◉メリット
耐久性に優れる
耐震性に優れる
耐火性に優れる
割安である
デザインのバリエーションが豊富
◉デメリット
蓄熱しやすい
吸水性が高い
板と板をつなぐ「コーキング」の補修が必要
全面改修する場合コストがかかる
②金属系サイディング
表面はスチール板などで施し、裏には断熱材を入れたサイディングで、リフォームではよく使用されており、新築では窯業サイディングの次によく用いられている外壁材です。
主な材料は、ガルバリウム鋼板・ステンレス・アルミといった耐久性に優れた金属を成型して作られています。
◉メリット
防水性が高い
耐天候性に優れる
断熱性に優れる
遮音性が高い
重量が軽いので建物への負担が少ない
耐凍害性
長期間メンテナンスが不要
◉デメリット
金属板自体の温度変化や衝撃による変形
他のサイディングに比べ塩害・錆びに弱い
割高である
③木質系サイディング
最近では天然木にこだわった温かみのあるおしゃれなお家、増えていますよね。
木質系サイディングは本物の木を使用したサイディングで、耐熱性能に優れています。
主な材料は表面を炭化処理した天然木で、それに塗装を施し仕上げたものです。
◉メリット
断熱性に優れる
木の特徴的なデザイン性
◉デメリット
他のサイディングに比べ耐水性が劣る
水分を吸収すると腐る可能性
割高である
取り扱っているリフォーム会社が少ない
こまめなメンテナンスが必要
④樹脂系サイディング
日本ではまだあまり普及していませんが、アメリカでは外壁材全体シェアが50%を超えます。
主な材料は、プラスチックの一種である塩化ビニル樹脂でできている外壁材です。
◉メリット
軽量
耐震性が高い
耐天候性に優れている
目地の補修がいらない
耐塩害
耐凍害
◉デメリット
遮音性に劣る
取り扱っているリフォーム会社が少ない
4外壁を長持ちさせるには
では、サイディング外壁を長持ちさせるにはどうしたらよいでしょうか?
表面の塗装や目地に施されたコーキングの様子を定期的によくチェックして、必要に応じてメンテナンス・補修をすることが必要です。
サイディング自体は塗り壁に比べて経年劣化に強いため、メンテナンスの頻度は7~10年に一度程度といわれています。
しかし実際はコーキングの劣化が進行し、5~7年程度でひび割れや剥がれが起きてしまうこともあります。
そのため外壁を長持ちさせるためには、外壁材と外壁材の間などに使用されるシーリングの補修が必要となります。
下記にメンテナンスのサインであるシーリングの劣化症状を挙げます。
・ひび割れ
・剥離
・断裂
・肉やせによる隙間
上記のような劣化を放置すると、劣化箇所から雨水が入り込み、外壁の雨漏りを引き起こす危険性があります。
劣化したシーリング箇所から浸入した雨水が住宅内部に浸入してしまう可能性もあります。
補修費用は範囲や程度で大きく変わりますが、多額の費用がかかってしまう前に、コーキング部分の打ち直しを考えましょう。
近年最も多く使用されている窯業系サイディングは、セメント質と繊維質で形成されており基材に吸水性があるので、防水性の機能は塗膜が補っています。
よって、防水機能を保たせるには表面の塗装が重要です。
表面の塗膜が劣化すると、雨を吸収して劣化してしまう可能性があります。
その状態を放置してしまうと雨漏りや、建物自体に大きな影響を与えてしまう危険性があります。
下記にメンテナンスのサインであるサイディングボードの劣化症状を挙げます。
・反り
・剥がれ
・割れ
・色あせ
・カビや錆び
・チョーキング(壁を触ると、塗料に含まれる顔料が粉状になって付着する現象)
これらの症状が現れるということは、表面の塗料の耐久性が低下し劣化しているサインです。
この状態では防水効果が薄くなっていますので、塗装などの修繕が必要です。
これらの症状が出てきた際は、専門業者のプロの目でしっかり点検・診断してもらうことをお勧めします!!
サイディングボードの補修・外壁の塗替えだけでなく、コーキング部も定期的に点検、打ち増し、打ち直しを行うことで、外壁材を長持ちさせることができます。